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YOLOよりスゴい!? roboflowの最新モデル「RF-DETR」とは?

RF-DETR202506

AI音痴ライター、なまず美紀(みきてぃ)です。
AIの最新ニュースを求めて、システムズナカシマに突撃取材するシリーズ。

今回は「roboflow(ロボフロウ)がYOLOを超えるRF-DETRをリリースした!」という話題をキャッチしました!

ところが。
正直、何のことだかさっぱりわかりません…。
そこで、システムズナカシマのS社員に詳しく聞いてみました!

YOLOって何?

みきてぃ:まず、YOLO(ヨロ)って何ですか?

S社員:YOLOとは「You Only Look Once」の略で、物体検出アルゴリズムのシリーズです。

みきてぃ:わかりやすいネーミング!「一度画像を見るだけで、画像内のどこに何があるかを一気に検出・分類できるわヨ」ということですね。

S社員:そうなんです。YOLOはv1から始まり、改良を重ねてv8やv9、そして最近ではYOLOv11などのバージョンも登場しています。物体検出の分野では、長く定番のアルゴリズムとして使われてきました。

YORO引用元:roboflow公式サイト

roboflowの新モデル「RF-DETR」とは?

みきてぃ:そのYOLOを超えるモデルを、roboflowが開発したって、すごくないですか?roboflowといえば、システムズナカシマが得意とするあのroboflowですよね?

S社員:その通りです。roboflowは、ノーコードで簡単に画像認識AIモデルを作成・学習・実装できるプラットフォームです。これまでYOLOシリーズを実装していましたが、今回roboflowが自社開発した新モデル「RF-DETR」が登場し、注目を集めているんですよ。

みきてぃ:YOLOv11よりも性能が良いって、具体的にどういうことでしょう?

S社員:下記のグラフで確認できる通り、「RF100VL」という検証用データセットで、RF-DETRはYOLOv11などの従来モデルよりも高い精度(mAP)を記録しました。特に、物体検出の精度指標であるmAPで、60点以上を他のモデルよりも早く達成したモデルとしても評価されています。

グラフの読み方

みきてぃ:えっと…。グラフの見方を教えてください!

RF-DETR比較引用元:roboflow公式サイト

S社員:左のグラフ(MS COCO)は、モデルの「速度」と「精度」を比較しています。

・横軸は「処理速度(Latency)」。値が小さいほど速いモデルです。

・縦軸は「精度(mAP)」。値が高いほど正確に物体検出できます。

・紫色がRF-DETR、オレンジやピンクがYOLOシリーズです。

みきてぃ:つまり、左上に近いほど「速くて精度が高い」理想的なモデルなんですね。RF-DETRはYOLOシリーズとほぼ同じか、場合によってはわずかに遅い速度ですが、より高い精度を実現しているのが分かります。

S社員:その通りです。グラフ下部の注釈「60+を最初に獲得」は、「mAP(精度指標)で60点以上を他のモデルよりも早く達成した」とあります。

みきてぃ:今回、RF-DETRは既存のどのモデルも成し得なかった、一番高い精度に到達したということ!?それはすごい!

S社員:はい。右のグラフ(RF100-VL)は、RF100-VLデータセットでの精度(mAP)だけを比較しています。

みきてぃ:このグラフはみきてぃにもわかりやすい!「RF-DETR-B」が一番高い値まで伸びているので、精度が高いということですね。

RF-DETRは商用利用も可

みきてぃ:ということは、roboflow内の物体検出モデルは、YOLOからRF-DETRに切り替わったのですか?

S社員:いえ。roboflowでは、YOLO v11とRF-DETRのどちらも使えるようになっていて、選択できます。上記は特定のベンチマークでの比較であり、用途や条件によってはYOLOシリーズが優れる場合もありますから。

みきてぃ:roboflowユーザーは、サイト上で両方のモデルを使い分けて、精度や速度を比較しながら自分に合ったモデルを選べるってことですね!

S社員:最後に、YOLOとRF-DETRでは、ライセンス面も大きな違いがあります。YOLOは標準ライセンス(AGPL-3.0など)のままだと商用利用に制約があり、商用利用する場合は別途ライセンス契約が必要です。ただし、roboflowなど一部サービスでは商用ライセンスも提供されています。一方、RF-DETRはApache License 2.0で公開されているので、商用利用も自由にできます。

みきてぃ:商用利用OKは企業にとってありがたいですね!

以上、システムズナカシマより、AI音痴のみきてぃでも”なんとか”わかる、最新AIモデル事情でした!また何か情報を入手したら、こちらでお伝えしますね。

AI活用についてのご相談、お問い合わせは、システムズナカシマまでお気軽にどうぞ。


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